金子 雅俊先生の業績
金子先生はメディカルドクターではなく、理学博士である。新しい発見は、医師以外が行うようである。ポーリング、バーンスタイン、エイブラム・ホッファーももともと理学あるいは工学出身。
実際のところ、医学部ではマニュアル的対応の勉強が多いので、無理なのかもしれない。
上記より引用
日本人は鉄欠乏性貧血の傾向があるという事実は、欧米人にとっては驚くべきものだろう。日本の食習慣は西洋の食習慣よりも健康によいと一般には信じられているが、これは必ずしも正しいとはいえない。金子博士は、日本の食習慣に起因する病態の1つが貧血であると考えている。
(中略)
貧血には精神神経症状が現れるので、貧血に苦しんでいる患者が自分の問題の本質を性格にとらえることはむずかしい。多くの場合は、不定愁訴と呼ばれる多彩な症状を訴えることになる。日本では一般的に、ヘモグロビンとヘマトクリットの数値に基づいて貧血診断が行われているので、これらの数値が基準の範囲内にあれば、”正常”と判断され、ある種の貧血は見逃されがちである。
このため金子博士は、定期的に血清フェリチンの検査を実施するように勧め、そこから「不定愁訴のある女性のほとんどはフェリチン値が低い」ことに気づいた。そこで、フェリチン値が低い人に対して、金子博士が栄養アプローチのために自ら開発したサプリメントを勧めた所、症状は迅速に回復したのである。このような人たちは、金子博士に出会うまでに他の病院で通常の診療を受けていたが、医師がその病院を正確に判断できていなかったために回復しえなかったケースである。