ネフローゼの栄養療法・・・藤川徳美先生FBより

自然治癒の健康相談ー27,ネフローゼ

三石巌:全業績ー6、分子栄養学の健康相談、より

9歳の女子、顔がむくんで、急に元気がなくなったので、病院につれていきました。重症のネフローゼとの診断で、即時入院するようにいわれました。注射や飲み薬で治療をうけていますが、いっこうに良くなりません。いつ退院できるかわからず、心配です。

私のアドバイス、
ネフローゼとは、腎臓の糸球体という濾過装置のぐあいが悪くなり、血清タンパクのような大きな分子がそこをぬけて、尿に出て行く病気といってよいでしょう。
ネフローゼ症候群の診断の基準は、尿中タンパク質の量が1日に3.5g以上、血中タンパク質が100mlにつき6g以下とされています。こんな低タンパク血では、浮腫(むくみ)があらわれてきます。低タンパク血症だと、血液が水っぽいので、その水分が血管の外に出て、浮腫の形をとるのです。
いずれにしても、タンパク質が失われているので、その補給をしなければ、低タンパク血症はなおりません。一方、腎臓という器官は、その構成材料であるタンパク質の交代が比較的はやいものですから、これに見合うだけのタンパク質の補給がなければ、まともな腎臓はつくれないということです。タンパク質が不足した状態におちいれば、腎臓にかぎらず、全ての臓器にがたがくることは必至です。腎臓が悪いからといって低タンパク食をつづけたら、全面的にアウトだ、と私は考えます。
そこで、この患者の場合、高タンパク食を指示したいと思います。それに、血流改善のためのビタミンE、腎機能正常化のためのビタミンCもほしいと思います。
一般に、発育ざかりのお子さんの場合、体重1kgについて良質タンパク1.5gを必要とします。このお子さんの体重がかりに30kgとすれば、1日45gの良質タンパク質がいるわけです。病院の食事でこれだけのタンパク質をとることは、まず不可能です。したがって、配合タンパクを30gほどとってみたら、と思います。

その後の経過、
9日後の検査では、尿タンパクはゼロになりました。それで、注射はやめになりましたが、内服薬はまだのまされています。ただし、その量はへりました。
半年後の現在、どこからみても病人とはみえず、顔色もよく、元気になって、病院内をとびまわっています。
病院のなかに学校があるので、勉強はそこでやっています。親としては、こんなようすから退院させてもらいたいと思うのですが、ネフローゼは簡単な病気ではないから、退院はさせられないといわれます。
私としては、ネフローゼの下地として、低タンパク食、低ビタミン食があった、という想定をしていました。それで、食生活の改善策をとれば回復がはやかろうと考え、2週間後に報告して欲しいといっておいたところ、9日ですでに効果があらわれたのでした。
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ネフローゼの下地として、低タンパク食、低ビタミン食があった。
それなのに、病院に行けば低タンパク食を指導される。
これでは治るはずがない。

プロテインスコア換算体重*1.5gのタンパク質が必要。
ネフローゼに限らず、全ての慢性疾患の治療の基本は、「高タンパク食」。
健常人に比べ、組織の修復のためには大量のタンパク質が必要。
低糖質食にすれば更に良いはず。

それに加えて、CとE。
高用量のナイアシンも良いだろう。

腎障害があると、医師からは低タンパク食を指導される。
しかし、これはおかしな話だよね。
腎臓=タンパク質なので、タンパク質の補給が不十分だと良くなるわけない。
高タンパク食+C10g。
加えて、ナイアシン3g、E(d-αトコフェロール)1200~2000IUも良いはず。

ホッファーの本に、腎不全で透析が必要と診断された患者が、ナイアシン3gで完治して医者も驚いた、という症例が載っていた。