心血管疾患の治療

ORTHOMOLECULAR MEDICNE FOR EVERYONEより

冠動脈疾患治療の目的は、動脈硬化の改善と組織の老化を減少させることである。動脈硬化の主たる治療は栄養、オーソモレキュラー食である。沢山の種類の、ホールで、未精製で、新鮮で、適切なカロリーで、適切なバランスで種種の必須アミノ酸を含む食品が必要である。理想的には、摂取カロリーは適切な体重か、少しそれより少なめになるように保たれるべきである。食事は、砂糖、精製油、その他人工物を避け、十分な量の蛋白質と炭水化物を摂取する。この食事法のみが動脈硬化を防ぐ。

この食事が困難な場合、サプリメントを利用する。脂質レベルを下げる(ナイアシン)、血管壁を守る(ビタミンC)、血管壁への脂質の集積を防ぐ(ピリドキシン)。以下のサプリメントを1つかそれ以上用いるべきである。

ナイアシン 最低量として、通常製剤1回1gを3回、あるいは徐放製剤0.5gを3回が必要である。この倍量必要なこともある。ナイアシンはLDLコレステロール、中性脂肪を低下させ、HDLコレステロールを上昇させる。しばらくすると、いくらかのプラークは退縮し、血管内腔が拡大するだろう。ナイアシンは赤血球凝集を防ぐ作用があり、狭心症の症状を減少させる。

アスコルビン酸 ビタミンCは一般的にコレステロールレベルを低下させる作用はない。しかし、ビタミンCは血管壁の状態を改善し、数年後にはプラークのサイズを減少させる。おそらくは、ビタミンCの抗酸化作用によるものであろう。バイオフラボノイドもよいだろう。バイオフラボノイドは浮腫と炎症をへらし、アスコルビン酸が減少しているときに補う作用をもつ。

ピリドキシン(B6)ピリドキシン欠乏は動脈硬化性プラークの形成に関連する。一般的には1日100-250mgが用いられる。

ビタミンE 医学の専門家たちは、EvanとWilfred Shuteが一日少なくとも800単位のビタミンEが心疾患に対して有効であると発表したとき、彼らに対して批判をおこなった。なぜなら、この時まで、ビタミンEには何も有効性はないと考えられていた。しかし、実際に有効であったため、多くの医師が自分でビタミンEを内服し、患者にも用いるようになった。今日では、以下のように説明されている。ビタミンEは大変重要な脂溶性の抗酸化剤である。フリーラジカルが老化や様々な病気の原因となることが明らかとなり、抗酸化剤が注目されている。冠動脈疾患には老化およびフリーラジカルの形成が関与している。ビタミンEで、このような脂溶性のフリーラジカルに対処できる。

亜鉛 亜鉛はピリドキシンの効果を増強させるために必要である。多くのケースで亜鉛とピリドキシン双方が不足している。普通は亜鉛量として1日50mgが用いられる。(クエン酸亜鉛、亜鉛グルコシネート、あるいは硫酸亜鉛)亜鉛サプリメントは食事と一緒に摂取する。

カルシウムとマグネシウム

1gのカルシウムと500mgのマグネシウムは高血圧の頻度をへらし、心疾患を予防する。これらは食事と一緒にとる。

脳血管疾患(脳卒中)にも同じプログラムを用いる。(ナイアシン、ビタミンC、B6,E,亜鉛、カルシウム、そしてマグネシウム)。この治療で脳卒中を減少させ、もし脳卒中をおこしたとしても、回復を早め、周りのダメージのない脳が機能を代替するのを助ける。脳卒中患者が、発作後に栄養療法をスタートすると、回復が加速する。

 

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