ナットクラッカー現象とは?

上記より
 

ナットクラッカーとは「くるみ割り器」のことです。左腎静脈が下大静脈に合併する手前で腹部大動脈とそこから分岐する上腸間膜動脈の間に、文字通り「くるみのように」はさまれることにより、腎静脈を介して左腎内圧上昇および毛細血管の破綻のため、尿路に出血をきたすことによるとされます。上腸間膜動脈の分岐角が小さい先天異常や、やせ型で血管周囲の脂肪が少ない若い人によくみられるのはそのせいです。通常は年齢を重ねることで自然に消失するので、経過観察することが多いです。