やせが目立つ患者の浮腫で忘れちゃいけない疾患は?
上記より
・アルコール多飲歴がある患者の浮腫を診たら、ビタミンB1欠乏症を考える。
・利尿薬を長期内服している患者の心不全増悪をみたら、ビタミンB1欠乏症も鑑別にあげる。
二つ目は、思いつきにくい。
ビタミンB1は、空腸と回腸で受動的および能動的に吸収されたあと肝臓に運ばれ、赤血球に輸送される。タンパク質と結合していない余剰なビタミンB1は、遠位ネフロンから排泄される。そのため、ビタミンB1は、遠位ネフロンから排泄される。そのため、ビタミンB1の排泄率は腎臓のクリアランス量と密接に関係しており、心血管疾患患者におけるビタミンB1欠乏症の主な原因は「利尿薬」であると考えられている。
尿量が増えると、ビタミンB1もどんどん流れ出ていく。
ビタミンB1欠乏症のリスク因子
・アルコール依存症 ・妊娠・授乳期 ・甲状腺機能亢進症 ・腎不全(特に血液透析中)
・全身性感染症 ・高齢 ・糖尿病 ・重篤な疾患 ・肥満患者
透析患者さんは、ビタミンB50やビタミンCを継続内服した方がよいと思われる。
ビタミンB1の体内半減期はおよそ1-3週間で、ビタミンB1欠乏に至るのに必要な期間は約3週間程度であると考えられている。
思いのほか短時間でビタミンB1欠乏になるようだ。コロナ後遺症も水溶性ビタミン欠乏と関連があるだろうか?