よくあるケース。アリセプトによる食思不振

2015年10月29日 再掲

認知症治療研究会に入会したところ、学会誌が送られてきました。

ドネペジル(アリセプト)関連の論文が数本出ています。

以下引用

ドネペジルの副作用から回復できた症例  小早川 浩之先生

症例 75歳、女性
診断 レビー小体型認知症
考察より

当院に転医後、ドネペジルを完全に中止してリバスタッチパッチに変更し、マドパーをはじめとする抗パーキンソン病薬を漸減あるいは中止とした。
さらにNewフェルガードLA、グルタチオンによるFG療法を開始した。
この結果、幻視、幻覚、日中の嗜眠、夜間の寝言、食思不振は速やかに消失した。
パーキンソン症状はドネペジルの中止とFG療法によりかなり改善したものの、小刻み歩行、歯車様固縮は残存したため、ペルマックスの併用を要した。
経過から見て、本症例の歩行障害はドネペジルによる薬剤性パーキンソニズムが主因である。

また、食思不振もドネペジルの副作用であったと推測される。

本症例のようなケースではまずドネペジルによる副作用を疑い、減量、中止を躊躇しないことが肝要である。

当院の患者さんでも(レビーではないですが)、ドネペジルからリバスタッチパッチへの変更で、食事が食べれるようになった方がおられました。