認知症最近の話題
4大認知症
アルツハイマー病  50ないし60%
血管性認知症    30%
レビー小体型認知症 数~10数%
前頭側頭型認知症 5%以下

(ただしアルツハイマー + 脳血管性障害などの混合型あり)

4大認知症の特徴
アルツハイマー     記憶障害が主体(特に時間、視空間障害:キツネ、ハト模倣テスト)
緩徐に発症・進行
神経症状なし
取り繕いがある、礼節は保たれる。語流暢性の低下
血管性認知症      階段状に悪化
脳血管障害と関連、既往
神経症候を合併
レビー小体型認知症  パーキンソン症状を合併
幻覚(幻視)
症状の動揺が目立つ(例 朝は普通なのに・・・)
前頭側頭型認知症   性格変化、行動異常が主体

アルツハイマー治療薬(すべて大変高価である)
アリセプト    アセチルコリンエステラーゼ阻害薬
レミニール  アセチルコリンエステラーゼ阻害作用に加えてニコチン受容体刺激作用を持つ。
リバスタッチ パッチ剤。アセチルコリンエステラーゼ阻害作用に加えブチリルコリンエステラーゼ阻害作用。
メマリー   グルタミン酸NMDA受容体拮抗薬。中等度から高度アルツハイマー病に適応

ドクター三森私見
3つのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬の薬効はそれほど大きな違いはない。
3者の差異についてまだエビデンスが少ない。(特に日本において)
投与量の影響は大きい。とくに副作用の発現に関しては投与量に比例する。
副作用をできるだけ少なくする工夫が必要
最近の動向:初期からできるだけ大量を処方する。
「スイッチ効果」は期待できる。
responder とnonresponderの弁別は現時点では不可能

患者に応じた細かい使い分けが求められる。  ドネペジルの優位性?

メマンチンは作用機序が他剤とは異なり、併用の機会がふえていくのではないか?